(朝日新聞徳島県版 2009年10月3日掲載)
鳩山内閣で、徳島2区選出の高井美穂衆院議員(民主)が文部科学大臣政務官(教育・スポーツ担当)に任命された。就任会見で「歴史的な時に拝命して光栄だ」と意欲を語ってから10日余り。どんな仕事をするのだろうと思い、9月30日、高井政務官に密着した。
(花房吾早子)
切り抜きの束
午前9時8分 議員宿舎を出発、公用車で文科省へ。
車内で前の晩に来た携帯電話のメールに返信。ひざの上には新聞の切り抜きの束。「把握しておかなきゃいけないことがたくさんあって」
9時13分 文科省着。11階の政務官室へ。
新聞各紙に目を通した後、すぐに秘書官と日程の変更について打ち合わせる。
「時間がない」
9時27分 生涯学習政策局による所管事項説明。
局内5課の課長から仕事や課題の説明を受け、10年度予算概算要求の状況も聴く。民主党のマニフェストを反映させた新たな概算要求の提出期限が10月15日で、9年度補正予算の見直し報告期限も迫る。「課長からの報告を頭にたたき込んで、何を削るかを考える。高校無償化を早くしたいけど、時間がない」
11時8分 大臣室で日本学術振興会の小野元之理事長ら4人と面会。
最先端研究開発支援プログラムや毎年一律1%ずつ削減されている大学運営資金が話題に。「『米国ではオバマ大統領になって研究者が活気づいた。日本の民主党政権にも期待している』と言ってくれた。研究への補助金は長い目で見るという視点も必要だと思う」
正午 全国自治体病院協議会の辺見公雄会長らと面会。
「日本の医療は全治10年と思いますので、それくらいはやってもらわないといかんかな」と話す辺見会長に、「教育や医療は一度崩れてしまうと、取り返すのに3倍、5倍の時間がかかる」と返答。(以下一部略)
この日の公務は午後4時過ぎに終わったが、9月18日の就任以来、議員宿舎に帰るのは午前1時を回ることがほとんどだ。「頭に詰め込まなければならない知識量がすごい。それも覚悟の上。最大限の力を注ぎこんで邁進するのみです」
大臣、副大臣、政務官の政務3役の中で、政務官は官僚との距離が最も近いと感じた、政治主導を掲げる民主党政権にとって、政務官がいかに課題や政策を理解し、官僚に指示できるかが要になるのだろうと思った。
